存在の夜に 堀 剛
君の表情を映し出す
吐息一つを捨て去るために
切断する
記憶の中の君の言葉
言語をすべて忘れたなら
哀しみを忘れ去るのだろうか
僕の場合は
イルミネーシナルな都会の夏の夜
静寂なものへの渇きを抑えるように
ひそかに身体を横たえるだろうか
夜の歩道
存在の影が捨てられている街の
人影だらけの路傍に
視線の鋭角さえ無視すれば
暗い街の方向へ
意識を希薄させ
言葉と共に
哀しみを忘れ去ることが可能だろうと
或いは嘯いてみれば
生と死の中間で
哀しみも中間で
吐息一つ
存在し続けることが赦されているだろうか
僕の場合は